今すぐすべきこと
もしホテルのバスルームでこの文章を読んでいるなら、今すぐ役立つ対処法をお伝えします。固形物を食べるのはやめてください。数分おきに少量の水や経口補水塩(ORS)を口にしてください。一度に大量に飲まないでください。胃が受け付けません。
ダナンの薬局では「オレゾル(Oresol)」と呼ばれるORSの粉末が約5,000ドンで販売されています。ほとんどのホテルではフロントに常備されています。数時間経っても少量の水すら飲めない場合は、点滴が必要な可能性が高いです。そのようなときこそ、私たちの出番です。
ホテルでの食中毒治療の流れ
医師はこのような状況に対応するための医療キットを持って訪問します。一般的な診療の流れは以下の通りです。
- 診察: 医師がバイタルサイン、脱水の程度、症状を確認し、重篤な疾患の可能性がないか判断します。
- 点滴: 脱水症状がある場合(ほとんどの患者様がこれに該当します)、生理食塩水と電解質による点滴を行います。所要時間は30〜60分で、多くの方が治療後に明らかな改善を実感されます。
- 投薬: 吐き気止め(オンダンセトロン)、下痢止め、細菌感染が疑われる場合は抗生物質を処方します。
- フォローアップ指導: 食べてよいもの、避けるべきもの、再度連絡すべきタイミング、注意すべき症状についてご説明します。
診療全体でおおよそ1時間ほどかかります。その間はベッドで安静にしていただけます。
往診を呼ぶべきか、救急外来に行くべきか
ほとんどの食中毒はつらいものですが、危険ではありません。以下のような場合は往診を呼ぶのが適切です。
- 過去24〜48時間以内に始まった嘔吐や下痢
- 腹痛、吐き気、食欲不振
- 軽度の脱水症状(口の渇き、尿の色が濃い、立ちくらみ)
- 39.5℃(103°F)未満の発熱
次のような場合は救急外来を受診するか、115番に電話してください。
- 嘔吐物や便に血が混じっている
- 39.5℃(103°F)を超える発熱が下がらない
- 8時間以上尿が出ていない
- 症状が3日以上続いても改善しない
- 意識が混濁している、または極度の脱力感がある
ダナンでの食中毒の主な原因
ダナンを訪れる旅行者が食中毒になる主な原因は次の通りです。
- 屋台料理: 常温で何時間も放置された料理。ビーチ付近の海鮮焼き屋台が原因となることが多いです。
- 生の貝類や加熱不十分な海鮮: ダナンは海鮮料理で有名ですが、温暖な気候の中では牡蠣やアサリに細菌が多く含まれることがあります。
- 飲み物の氷: ほとんどのレストランは工場製の氷(安全)を使用していますが、一部の小規模店では水道水で作った自家製の氷を使用していることがあります。
- 洗浄が不十分な果物: 屋台でカットされたフルーツは、水道水で洗われていることが多いです。
だからといって、地元料理を避ける必要はありません。回転の良い人気の屋台を選び、温かい状態で提供される料理を食べ、長時間放置されたものは避けるようにしましょう。
回復までの目安
ほとんどの食中毒は1〜3日で治まります。治療後のおおよその経過は以下の通りです。
- 0〜6時間: 点滴により水分を補給します。投薬から数時間以内に、吐き気や嘔吐が治まることが多いです。
- 1日目: 水分、スープ、お粥(ベトナム語で「チャオ」と呼ばれます)など消化に優しいものだけを摂取してください。胃には回復の時間が必要です。
- 2日目: 白米、トースト、バナナなど、消化に優しい食品を少しずつ取り入れてください。乳製品、アルコール、カフェイン、辛い食べ物は避けましょう。
- 3日目以降: ほとんどの方はほぼ通常の状態に戻ります。症状が再発したり悪化したりした場合は、フォローアップのためご連絡ください。
保険と診断書について
診断内容、治療の詳細を記載した英語の診断書一式と、明細付き領収書を発行いたします。これらの書類は国際基準に準拠しており、Allianz、AXA、Bupa、Cignaをはじめとする主要な旅行保険会社にご利用いただけます。
診断書と領収書は大切に保管してください。帰国後に保険金請求を行うか、保険会社のアプリがあればホテルからでも手続きを開始できます。ほとんどの保険では、海外での急性疾患に対する往診が補償の対象となっています。