ホイアンで腰と膝の痛みが多い理由
ホイアンでは、普段の生活ではしないことを体に求めることになります。車を運転する人はほとんどいません。何時間も自転車に乗り、旧市街の凹凸のある古いタイルの上を夜遅くまで歩き、それ以外の時間は体を支えてくれない柔らかいものの上で過ごします。これが2週間、あるいは多くの方が滞在する4〜5か月続けば、かなりの人に影響が出ます。ホイアンで行う理学療法の大半は、この土地ならではのいくつかの原因にたどり着きます。
レンタサイクル
こちらでいただくご相談で最も共通する要因であり、対処が簡単なことも多いので説明しておく価値があります。レンタサイクルはサイズが1種類しかありません。サドルはほぼ必ず低すぎ、ペダルをこいでも膝が伸びきらず、股関節はずっと曲がったままになります。フレームも背の高い方には短すぎることが多く、背中が丸まって体重が手首にかかります。短時間乗るだけならほとんど問題になりません。しかしホイアンは完全に平坦で、息が上がることもなく1〜2時間走れてしまいます。だからこそ、普段より遥かに長い距離を、よくない姿勢で、止まる合図となる疲労感もないまま走ってしまうのです。
結果はたいてい2〜3日目に現れます。自転車から降りた直後の数歩が最もつらい腰の鈍い痛みか、片方の膝の前面か内側のしつこい痛みです。どちらも力学的な問題で、よく反応しますが、自転車がそのままならすぐにぶり返します。サドルを数センチ上げるだけで動きの連鎖全体が変わりますので、理学療法士は体だけでなく自転車も確認したいと考えます。
デッキチェア、ハンモック、長い午後
An Bang や Cua Dai で午後を過ごすとなると、腰を支えてくれないデッキチェアに片肘をついて本を読み、3〜4時間という形になりがちです。Cam Thanh のガーデンヴィラにはたいていハンモックがあり、背骨をCの字に丸めたまま固定します。関節や椎間板は、短時間ならほとんどどんな姿勢にも耐えます。問題になるのは時間の長さです。20分なら心地よい姿勢も、3時間目には問題になり、それが毎日続きます。
仕立て、フライト、座りっぱなし
ホイアンは仕立ての町です。きちんとした一式を作るとなると、採寸、待ち時間、仮縫いが数日にわたって何度も入ります。小さな店の硬いスツールに長く座ることになり、それが長距離フライトで到着した当日ということも珍しくありません。機内の座席で12時間過ごした直後に、歩いて座る一日を丸ごと過ごせば、2日目の朝に腰が伸ばせなくなるのはごく自然なことです。
旧市街の足元
古い通りは美しく、そしてかなり凹凸があります。すり減ったタイル、高くなった敷居、石畳の部分、前触れなく現れる縁石があり、周囲の人混みのせいで足元より人を見ながら歩くことになります。足首をひねる方は少なくありません。ご相談の理由になるのは捻挫そのものよりも、その後に起こることです。1週間かばって歩くと、反対の脚、股関節、腰へ負担が移り、小さなケガが全身の問題に変わります。
訪問理学療法で対応する症状
理学療法は、徒手療法と目的を絞った運動を組み合わせ、痛みの感じ方を抑えるだけでなく、体の働きそのものを取り戻すことを目指します。ホイアンでご依頼が多いのは次のような症状です。
- 腰痛 — 急な筋肉の損傷、なかなか取れない朝のこわばり、長く座った後に強まる痛み、そして誰にも原因が分からないまま始まった痛み。
- 膝の痛み — 上に述べた自転車によるものに加え、階段、正座やしゃがむ動作、硬い地面の上で過ごす長い一日に反応する膝。
- 首と肩の痛み — 荷物、長時間のフライト、慣れない枕、高さの合わないダイニングテーブルでのパソコン作業によるもの。
- 坐骨神経痛と椎間板に関連する痛み — 腰からお尻や脚へ広がる痛みで、しびれや感覚の鈍さを伴うこともあります。
- 捻挫とケガの後のリハビリ — ひねった足首、自転車で転んだ後の手首、慣れない活動的な休暇の後に起こる筋肉の損傷。
- 関節のこわばりと可動域の改善 — 歩き続け、自転車に乗り続け、夜も出かけ続けたいと考える年配の旅行者の方へ。
- 手術後のリハビリ — 執刀医の計画に沿って、回復が実際に許すペースでご滞在先から進めます。
長期滞在の方、退職後の方、冬を避けて来られる方
ホイアンにはスロートラベルの滞在者が非常に多くいます。10月や11月に来て春まで滞在し、北半球の冬を避けて過ごす方々で、2週間の休暇ではなく、一つの季節をここで暮らしています。その多くは退職後の方で、腰、股関節、膝に長年つき合ってきた不調を抱えて来られる方も少なくありません。
そうなると、理学療法の目的も変わります。目指すのは完治であることはまれです。夕方に旧市街を歩けること、自転車に乗れること、夜通し眠れることを保つこと。しかも、放っておけば実際に影響が出るほど長い滞在期間を通じて、それを維持することです。実務上の難しさはたいてい継続性にあります。ご自宅の理学療法士との取り決めは飛行機に乗った時点で途切れ、4か月後に再開しようとすると、まず後退した分を取り戻すところから始まります。
数か月こちらにいらっしゃるなら、きちんとした一連の治療が理想論ではなく現実的な選択肢になります。同じ理学療法士が毎週または隔週で対応し、状況の変化に応じて計画を調整し、落ち着いてきたら間隔をあけた維持のための訪問に切り替えます。運動プログラム、診療情報提供書、画像検査の報告書がお手元にあればお持ちください。うまくいっている方針を別のものに置き換えるより、そのまま続けるほうがはるかに望ましいと考えています。
ホームステイ、ヴィラ、リゾートのお部屋でのセッション
お部屋に必要なものはほとんどありません。理学療法士に必要なのは、しっかりした面(ベッドで足りることが多く、足りない場合のために持ち運びできる施術台を用意しています)と、ヨガマット1枚分ほどの床のスペースだけです。客室、ヴィラのリビング、日陰のテラス、庭の静かな一角でも問題なく行えます。
- ご予約。症状の概要、宿泊先、地図のピンをお送りいただき、時間を決めます。
- 評価。いつ始まったか、何で楽になり何で悪化するか、快適にできなくなったことは何か。そのうえで、前かがみ、歩行、椅子から立ち上がる動作、頭上へ手を伸ばす動作を確認し、筋力と柔軟性を調べます。ここが、当て推量の施術との違いです。
- 徒手療法。軟部組織へのアプローチ、関節モビライゼーション、ストレッチ、動作の指導を、評価で実際に分かったことに応じて選びます。
- 本当に続けられる運動。20種類の一覧ではなく2〜3種類を、お部屋にあるもの、つまり椅子、壁、戸口、タオルを使う形でお伝えします。ホームステイにジムはありませんし、プログラムがそれを前提にすべきではありません。
- 今後の計画 — 何回くらいかかりそうか、次回までに何が変わっているはずかをお伝えします。
初回は約60分です。2回目以降は評価に充てる時間が減るため、通常はもう少し短くなります。
滞在先で診てもらうことが役に立つ理由
たいていの不調では、クリニックへ移動することは軽い面倒にすぎません。しかし痛む腰や腫れた足首の場合、その移動が問題の一部です。タクシーに体を折り込んだり、ましてバイクに乗ったりすれば、終わって20分もしないうちに施術の効果が失われかねません。さらに、ここまで述べた原因のいくつかは、その場でしか確認できません。眠っているマットレス、ハンモック、作業に使っていた低いダイニングチェア、外の壁に立てかけてある自転車。いずれも訪問なら確認できますが、施術室では見えません。原因を直すほうが、結果を繰り返し治療するより結局は安く済みます。
マッサージか、理学療法か
ホイアンにはマッサージが数多くあり、その多くは技術も高く、料金もとても手頃です。一日歩き回った後の1時間は、まったくもってよいものです。筋肉の張りをやわらげ、眠りにも役立ちますし、受けるなとお伝えするつもりもありません。ただし、そこに評価は含まれていません。マッサージは組織の感じ方に働きかけます。理学療法は、なぜその組織がそうなっているのか、つまり可動域いっぱいに動いていない関節、負担を分担していない筋肉、何かに刺激されている神経といった要因を突き止めて治療し、再発を防ぐ手立てをお渡しします。
役に立つ目安があります。マッサージで2日快適に過ごせ、そのあと痛みがそっくり元通りに戻るなら、それは失敗ではなく情報です。構造的な要因が痛みを生み続けているということです。一つだけ注意点があります。痛みが脚や腕へ広がっている場合は、その部位に強い圧をかける前に評価を受けてください。すでに刺激を受けている神経の上で深く施術すると、かえって悪化することがあります。
- 股間、内もも、お尻まわりのしびれ(自転車のサドルが当たる範囲)
- 尿や便のコントロールが新たに難しくなった
- 脚の力が入らなくなってきている、または足先をうまく持ち上げられない
- 発熱を伴う腰痛、または大きな転倒や事故の後の腰痛
- 夜間もやわらがず、どの姿勢をとっても軽くならない激しい痛み
これらは緊急の医学的評価が必要です。115番に電話するか、病院の救急外来を受診してください。理学療法の予約を待たないでください。ご予約の際にこうした症状をお話しいただいた場合も、同じようにご案内します。
ご予約、時間、そして訪問について
ご予約は毎日24時間受け付けています。ただし理学療法は、緊急の呼び出しではなく計画的なご予約です。セッションはご都合のよい時間に設定します。理学療法士はダナンから移動しますので、時間枠は事前に決めさせていただきます。実際には、暑くなる前の午前がよいか、ビーチから戻った夕方遅めがよいかをお知らせいただくだけです。
ホイアン全域に対応しています。旧市街とその周辺のホームステイや小規模ホテル、An Bang や Cua Dai のビーチハウスとリゾート、Cam Thanh のガーデンヴィラ、そして田園地帯や川沿いに点在する長期滞在用の物件まで。ご予約の際に宿泊先の名称と地図のピンをお送りください。時間帯によって歩行者天国になる通りでは、理学療法士が近くに駐車して最後の区間を歩くことがあります。ご手配は不要で、取り決めた時間にすでに織り込まれています。
報告書、領収書、保険
毎回のセッション後に、英語の所見サマリーと明細付きの領収書をお渡しします。何を評価し、何を治療し、費用がいくらだったかという内容で、保険会社が求める形式です。ケガや事故の後のリハビリは長引く痛みより補償対象になりやすい傾向がありますので、支払われるかどうかを決めつける前に、外来リハビリと理学療法の回数上限について約款の記載をお読みください。保険会社が特定の書式や文言を求める場合は、後からではなくセッションの時点でお知らせいただければ、できる限り対応します。